保育士が遭遇したモンスターペアレントから学ぶ対処方法

モンスターペアレント

愛くるしい子どもたちの成長を見守る保育士や幼稚園教諭の皆さん。

「できない」が「できた」に変わった瞬間なんて、なんとも言えない喜びに包まれることでしょう。

 

子どもたちのピュアな心や輝く笑顔にもキュンキュンしますよね。

愛を生み出す場所と言っても過言ではありません。

しかし、愛を生み出す保育園で困った問題に頭を抱える方々もいるようです。

今回は、100人の保育士や元保育士にモンスターペアレントについて聞いてみました。質問した結果を項目別にまとめましたので、ご覧ください。

そしてまとめた上で、保育園として取るべき対応を最後に記しますので、対応方法も合わせてご覧くださいね。

 

調査地域:全国

■調査対象:年齢不問・男女

■調査期間:2016年04月28日~2016年05月12日

■有効回答数:100サンプル

 

アンケートの結果、「軽いケガも許さない」に続いて「演劇の役が気に入らない」、そして「朝食を用意しろ」という声が多く見られました。

 

お遊戯会

演劇会の子供の役回りに不満があり、しつこく役の変更を求められた事があります。(40代/男性)

お遊戯会でこどもが自分で人魚の役を選んだのに自分の娘がお姫様じゃないことに怒った。(20代/女性)

お遊戯会での発表で劇をすることになって、自分の子どもの役に不満を言ってきた親のせいで子どもたち全員が主役をやるめちゃくちゃな劇になった(20代/女性)

保育園のみんなでお遊戯をすることになったとき、自分の子どもがいつも中心にくるように言われた。(40代/女性)

お遊戯の発表会の配役に文句を付けてくる親御さんがいた。引っ込み思案な子どもに主役は任せられないと思ったが、結局その親の言いなりになり、発表会の間中先生がつきっきりになるという残念な事態に。(40代/男性)

お遊戯会で、お金を払うから自分だけ特別に前のへんで写真を撮らせて欲しいと言われました。(30代/女性)

 

家からの持ち物

着替えやタオルなど個人の持ち物には名前をつけるようお願いしていますが「着なくなったらオークションに出すから名前は書けない」と絶対に書いてくれないお母さんがいました。(40代/女性)

お菓子を無断で持ってきていた子がいたので一応取り上げておいたら、あとで母親から抗議の電話がかかってきた(40代/男性)

 

お弁当や給食

保護者が同級生の中にいるお金持ちの子供に対して、あんなお弁当だと自分の子供たちが劣等感を持つから持たせないでほしいといってきたことです。(20代/女性)

弁当を自分が作れないから、差別だ他の人もつくるなといわれたりした(30代/男性)

保護者参観の時に園児たちに給食を配っていたら、「うちの子のご飯が他の子よりも少ない」といわれたことがあります。量的には変わらなかったんですが、(30代/女性)

お弁当にチョコレートなど菓子類を入れてくるのを、いくら注意しても逆ギレして聞いてくれませんでした。(20代/男性)

保護者の仕事関係でいつも朝早めに登園する園児に朝食を準備するよう言われたこと。(40代/男性)

 

他の園児とのトラブル

自分の子供と同じ名前の園児がいることを不満に感じる保護者が数週間にわたって時間を問わず電話をかけ続けていたことがあります。当の園児が他所の保育園に移るまで続きました。(30代/男性)

他のあずかっている子供に対して、殴りかかったので叱りつけたら、理由も聞かずに子供が保育士に怒鳴りつけられたと包丁を持って夫婦で殴り込んできました。(40代/男性)

男の子の母親で、子供が好きな女の子の私物を私経由で渡すように要求された。(20代/男性)

 

しつけや行動

トイレトレーニング中だったのですが、自宅で失敗したのは指導が間違っているからと文句を言いに来られました。(50代/男性)

お子さんの口の周りに食べかすがついていたのを自分のせいにされたこと。それについて説教を数時間うけたこと。(20代/女性)

保育園に行きたくないと言うから、家まで迎えに来てほしいと言われた。(40代/女性)

 

ケガ

とにかく些細な怪我でもしつこくクレームを言ってくる。子供のうちは擦り傷くらい日常茶飯事だとは思っていても、それを口に出すと逆効果になってしまう。(30代/男性)

子供さんが転んで怪我をしただけでしっかりと見ていなかったと文句を言う親。(40代/男性)

園児は遊んでいたらどうしてもケガをしてしまうものですが、擦り傷程度でも警察沙汰にした方がいました。(10代/男性/学生)

 

連絡帳

担任の先生がお休みで副担任の先生が主として保育を行った日の翌日、連絡帳に必ず「(担任の)先生がお休みだったので子どもが落ち込んでいる。元気がない。」と嫌味を書いてくる。 トイレトレーニングや箸の練習などなんでも保育園任せで家庭では何もしてくれない。 帰りの荷物の入れ方が汚いと苦情を入れてくる。(20代/女性)

とにかく毎日、連絡帳への記入が長いこと。こちらの返事が短かったり、行事でサインだけだと、閉園後にもクレームの電話がきていました。(30代/男性)

 

その他

離婚でもめていた夫婦。妻側が夫に娘を会わせないので、夫が娘を連れ去ろうとする。夫婦間でちゃんと協議するよう説得。(40代/男性)

うちの子はお昼寝の時に自分が作った絵本を必ず読んでくださいという強者がいました。(30代/女性)

保育士の学歴が低いと、見下すような発言をした方がいました。ご自身が高学歴とは言え、いい気分はしません。(40代/男性)

お迎えの度に「彼氏いるの??」などプライベートな質問を繰り返され、ごまかして答えていたら、ある日主任の先生にクレームの電話がいき、その中で「お迎え時にプライベートな会話を長くされて迷惑」とも。モンスターで有名な方だったので主任はわかってくれましたが。(30代/女性)

 

子供は「遊ぶのが仕事」でもありますよね。

読書が好きな子もいれば、走り回る子だっているでしょう。

ケガから守りたいという親心は分かりますが、過敏になりすぎなのかもしれません。

 

また、演劇の配役が許せないと文句をつける親もいるようです。

親の理想があるのかもしれませんが、どの役も大切で立派なのではないでしょうか。

役より子供たちの成長を喜んでほしいですよね。

 

他にも、家庭の都合で保育園に朝食を準備するようクレームをつけた親もいました。

我が子のために簡単なおにぎりさえも作れないのでしょうか。

 

 

「逃げる」を選ぶのは負けじゃない!

 

誰にとっても我が子は目に入れても痛くないほど尊い存在です。

それは預かる側にとっても同じですよね。

愛らしい子供たちに痛い思いや辛い思いなど好んでさせたい人がいるでしょうか。

 

子供たちの生活を制限することで、開花するはずの才能だって潰してしまうかもしれません。

演劇をはじめ、園の方針に過剰にクチバシを突っ込むのも保育園にとっては困りもの。

保育園は子供たちの成長を助ける場であって、親のワガママが許される場所ではないのに…。

 

モンスターペアレントのいない幼稚園で働きたいと嘆く声にも頷けますよね。

いつまで経っても絶滅しないモンスターペアレントに悩んでいるなら、新境地を開拓するのもひとつの方法かもしれません。

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