【保育士の採用問題】小さな保育園が取るべき対策

保育士の採用問題

「ハローワークに保育士の求人を依頼しているが、応募が全くない!」と感じていませんか。

このブログを通して保育士採用の厳しい現実に向き合い、取るべき対策について知っておきましょう!

保育士採用の厳しい現実

厚生労働省によれば、保育士の有効求人倍率は、全国平均で2.06倍(2014年12月現在)とんなっており、埼玉県3.05倍、神奈川県は3.03倍、東京都では5.37倍となっています。

有効求人倍率を保育士の人数で例えて説明すると、全国で100人分の保育士求人があるのに働ける保育士は48.5人。倍率の高い東京都では100人分の保育士求人に対して、働ける保育士18.6人しかいないということになります。

また、保育園の有効求人倍率は毎年1月にピークを迎えます。

多くの保育園の”一大イベント”運動会が終わるのが9〜10月。保育士も保育園も次年度のことを考えることができるのは運動会が終わってからですよね。

運動会が終わってから次年度のことを考えることはどこの保育園も同じです。

保育園は、面談や退職の申し入れを通じて「次年度の保育士が足りない!」と焦って求人を出す時期が11月から12月。

そのため求人を出すピークがどの保育園も重なってしまっています

保育士求人が一番多いのは1月

保育士等に関する関係資料|第3回 保育士等確保対策検討会

保育園で採用担当していたとき、反響の低いハローワークに求人を出し続けることに疑問を感じていました。

  • ハローワークへ直接訪問しなければ求人を受理してくれない
  • 繁忙期は掲載まで時間がかかる
  • 求人原稿を手書きで用意しなければならない

手間と時間ばかりかかっていたハローワークに求人を出すことを最終的には止めてしまいました。

 

今後も増え続ける保育園

 

平成29年の年齢別待機児童は、26,081人。0歳児:4,402人、1.2歳児:18,712人、3歳以上児は2,967人。特に3歳未満児が通える保育園は不足しています。

首都圏(埼玉・千葉・東京・神奈川)、近畿圏の7都府県とその他の指定都市等の合計は18,799人で、全待機児童の 70%以上を占めています。
首都圏や近畿圏、政令指定都市を中心に「待機児童ゼロ」を目指して保育園を積極的に作っていくと予想できます。

 

保育士採用の未来(予測される最悪な状況)

26,081人の待機児童をゼロにするため、保育士はどれくらい必要だと思いますか。

保育士の配置基準をもとにした最低限必要な保育士数は、4,735人。(0歳:1,468人、1.2歳:3,119人、3歳以上児148人)

人材紹介料のますますの値上がり

2014年頃、人材紹介会社へ支払う手数料の相場は保育士の想定年収20%が。しかし2017年は25%を請求してくれる人材紹介会社も増えてきました。人材紹介会社は広告費用を使って、「転職したい保育士」を集めます。

2017年は20~25%の紹介手数料は、25~30%に値上がりする可能性はあります。

保育士以外の人材紹介会社(営業職や事務職)では30~35%を要求するのが一般的。保育業界の人材紹介手数料は低めに設定されています

 

新卒保育士の奪い合い

認可保育園では、ますます新卒保育士の奪い合いは強まっていきます。

保育園と過去の付き合いから、学生に対して入職試験で併願を認めていない保育士養成施設があります。つまり、保育園が認められたら必ず入職するように指導しています。

しかし、保育士養成施設や学生にとってみれば、初めて働く保育園で失敗したくないはずです。失敗しないため、複数の保育園を比較し、学生に選択させながらもっと自由に保育園選びができるようになっていきます。

保育士(の卵)を欲しいのは保育園だけでなく、保育士養成施設も同じです。学生の評価を上げるためには保育園の要望だけを聞いている時代は終わりを迎えます。

収支に大きな影響が出てくる

保育士は退職しても採用できなければ、どうなるでしょうか。

子どもを預かることができず定員割れに陥る保育園が出てくるはずです。

定員割れになれば収入が上がらないので収支バランスに大きな影響があります。

収支バランスが悪くなれば、給料の支払いが悪くなったり、保育の質が低下したりします。

さらに保育士の退職、園児の定員割れし、負のスパイラルにハマり、最悪なケースは保育園の閉鎖の可能性があるということも考えておかなければならない。

今からできる採用対策

最悪なケースに陥らないよう厳しい保育士採用戦争に勝ち残る方法を一緒に考えていきましょう。

今からできる採用活動

ハローワークは捨てる

ハローワークで保育士の求人を探している人って、どれくらいだと思いますか。

個人的にはほとんどいないと考えています。

では、転職したい多くの保育士はどのようにして求人を探しているか。

スマホで検索して求人を探しています。キーワードは「新松戸駅(働きたい場所) 保育士 社員」でしょう。

間違いなく言えることは「ハローワーク 保育士 求人」と検索している人はほとんどいないということ。

効率の悪いハローワークの掲載に時間をかけることをまず止めましょう!

 

採用活動の時期を前倒しする

多くの保育園が採用活動を本格化しているのは10月以降。しかし、転職したい保育士は4月や5月がピークで1年を通してそこまで大きな動きはない=ほぼ横ばいである

保育園にとっては採用計画が立てにくいが、5月頃より採用活動を始めてもらいたい

 

採用ページを作る

「ハローワークを止める」、「採用活動の時期を早める」はことを理解していただけましたか。

次に行うことはスマホで見やすいホームページを作ることです。保育園全体のホームページを作ると100万円以上の費用がかかります。しかし、採用ページのみでしたら制作費20万、月額の保守費3万円程度で求人を作ることができます。

採用ページの機能として求人の掲載・非掲載、採用管理、応募者へのメール連絡をすることができます。

採用ページ

採用ページを外部業者に委任する

採用ページだけでも予算的に厳しいと感じたら、無料で採用ページを掲載してくれるサイトを利用する。

手前味噌だが、当サイトでは無料で掲載することができます。

簡単な求人サイトであるが、一度ご覧いただき、掲載を検討ください。(掲載イメージはこちら

 

最後に

採用ページを作成したり、当サイトへ掲載したりしただけでは保育士採用につなげることができません。

採用担当者時代応募者が2倍に増えた方法を次のブログで書きますので楽しみに待っていてください。

 

参考資料

保育士等に関する関係資料 (厚生労働省)

「待機児童解消加速化プラン」集計結果

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